食洗機でブレーカーが落ちる原因と確認手順|福岡の電気工事士が解説
食器洗い乾燥機(食洗機)を動かすとブレーカーが落ちる。そんなときは、分電盤で「どのブレーカーが落ちたか」を最初に確かめるのが近道です。家全体の電気が消えたのか、キッチンの一部だけが消えたのか、漏電ブレーカーが動いたのかで、疑うべき原因も、頼む先も変わるからです。
この記事では、福岡・佐賀で漏電調査やブレーカーの修理を行っている電気工事士の立場から、食洗機でブレーカーが落ちるときの切り分けの順番を、パナソニックの公式FAQに書かれている電源の条件とあわせて解説します。卓上型とビルトイン型では電源のつなぎ方が違うので、その違いにも触れます。
目次
食洗機でブレーカーが落ちたとき、最初に確認すること
次の症状があるときは、食洗機やコンセントに触れないでください。
・焦げ臭いにおいがする、コンセントや電源プラグが変色している
・食洗機の下やシンク下が水浸しになっている
・本体や扉に触るとビリビリと電気を感じる
この場合は、濡れた手で触れないようにして、分電盤で食洗機の回路のブレーカー(どれか分からないときは主幹のブレーカー)を切り、そのまま戻さずに電気工事店へご連絡ください。分電盤のまわりまで濡れているときは、ブレーカーの操作もしないでください。水が漏れ続けているときは水を止めることも大切で、パナソニックのFAQでは、ビルトイン型は止水栓または水道の元栓を閉めて設置した販売店に連絡するよう、卓上型はホースを接続し直す前に運転を止めて分岐水栓を「閉じる」にするよう案内されています。煙が出続けている・炎が見えるときは、ためらわず119番に通報し、避難を優先してください。コンセントや電源プラグが変色している、焦げ臭いにおいが強いなど、発火のおそれを感じるときも、迷わず119番に相談してください。
上の症状がない場合は、分電盤(玄関・廊下・洗面所・キッチンなどにあることが多い設備です)を開けて、落ちている(「切」や中間の位置になっている)ブレーカーを探します。住宅の分電盤には、たいてい次の3種類が並んでいます。
▶ アンペアブレーカー(メインブレーカー)
分電盤の左端などにある大きなブレーカーで、契約ブレーカーとも呼ばれます。落ちると家じゅうの電気が消えます。電気のご契約によっては設置されていないこともあります。
▶ 漏電ブレーカー(漏電遮断器)
漏電を検知すると電気を止める装置です。テストボタンが付いているものが多く、落ちると家じゅう、または一部の回路の電気が消えます。
▶ 安全ブレーカー(分岐ブレーカー)
部屋や機器ごとに分かれた小さなブレーカーです。落ちると、その回路につながっている場所だけ電気が消えます。
3種類の役割の違いは、ブレーカーが頻繁に落ちる原因の記事で詳しく説明しています。ここからは、落ちたブレーカーの種類ごとに、食洗機で起きやすい原因を見ていきます。
卓上型とビルトイン型で違う「電源の条件」
原因の話に入る前に、食洗機がどんな電源を前提に作られているかを確認しておきます。ここではパナソニックの公式FAQに書かれている条件を紹介します。他社製品や機種によって条件は異なるので、お使いの食洗機の取扱説明書もあわせて確認してください。
卓上型:単独のアース付きコンセントが前提
パナソニックの卓上型食洗機のFAQでは、「食洗機は単独の定格15A・交流100Vのアース付きコンセントが必要です。」とされています。「単独の」とあるように、ほかの家電と同じコンセントを分け合う使い方は想定されていません。
延長コードについても「延長コードは使用できません。」と明記されており、理由として、プラグとコンセントの間に水がかかったりほこりがたまったりすると感電や火災の原因になることが挙げられています。コードが届かない場合やアース付きコンセントがない場合は、電源工事が必要とされています。
ビルトイン型:単独回路のブレーカーから電源を取る
キッチンに組み込むビルトイン型について、パナソニックのFAQは「電源は必ず単独回路で、(100V-15A)のブレーカー(開閉器)から取ってください。」としています。あわせて、コンセントは定格125V・15Aのアースターミナル付埋め込み型を壁に固定すること、他の機器との併用は発熱による火災の原因になるためしないことが案内されています。
つまり、パナソニックのFAQでは、卓上型もビルトイン型も食洗機は1台で1つの電源を使うことが前提になっています。ブレーカーが落ちるときは、まずこの前提が守られているかを確かめます。
落ちたブレーカー別に見る、食洗機の原因と確認手順
アンペアブレーカーが落ちた:家全体の使いすぎ
家じゅうの電気が消えた場合は、家全体で同時に使っている電気の量が、契約の容量を超えた可能性があります。パナソニックのビルトイン型のFAQでも、メインブレーカーが落ちる場合について、ご家庭の総電気容量が不足していると、他の電気製品と同時に使ったときにブレーカーが落ちることがあると説明されています。
まずは、食洗機と同時にエアコン・電子レンジ・電気ケトル・ドライヤーなどを使っていなかったかを振り返り、同時に使う家電を減らして様子を見ます。同時に使う家電を減らしても落ちる場合について、パナソニックのビルトイン型のFAQは販売店への連絡を案内しています。同じ時間帯にどうしても重なる場合は、契約容量の見直しを検討することになります。契約の変更は電力会社への相談が必要で、分電盤の工事が伴うこともあります。詳しくはアンペア変更工事の記事をご覧ください。
安全ブレーカーが落ちた:同じ回路の家電との併用
キッチンの一部だけが消えた場合は、食洗機がつながっている回路の容量を超えた可能性があります。パナソニックのFAQでは、ビルトイン型でときどきブレーカーが落ちる場合について、ブレーカーの電流容量を超えているとして、食洗機用の電源コンセントを設けることと、同じ回路で食洗機と同時に動いている機器がないかを点検することを挙げています。
キッチンは電子レンジや電気ケトル、炊飯器など、消費電力の大きい家電が集まる場所です。食洗機を後から置いた場合、そうした家電と同じ回路のコンセントにつないでいることがよくあります。確認のしかたは次のとおりです。
▶ 手順1 食洗機を運転していないときに、同じコンセントや近くのコンセントの家電を使ってもブレーカーが落ちないか
▶ 手順2 ブレーカーが落ちたとき、食洗機と同時に動いていた家電は何か
▶ 手順3 卓上型なら、テーブルタップや延長コードを使っていないか
同時に使う家電を分ければ落ちなくなる場合は、回路の容量不足が原因と考えられます。根本的に解決するには、食洗機専用の回路とコンセントを設ける工事が必要です。分電盤に空き回路があるかどうかで工事の内容が変わるので、分電盤の空き回路と専用回路の増設の記事もあわせてご覧ください。
なお、すでに食洗機専用のブレーカーがあり、それが落ちている場合について、パナソニックのビルトイン型のFAQは、本機の不具合の可能性があるとして修理窓口への相談を案内しています。専用回路なのに落ちる場合は、食洗機本体の点検も視野に入れてください。
漏電ブレーカーが落ちた:食洗機か配線の漏電を疑う
食洗機は水とヒーターを使う機器で、キッチンという水まわりに置かれます。漏電ブレーカーが落ちた場合は、食洗機本体の内部、電源プラグやコンセント、あるいはキッチンまわりの配線のどこかで漏電している可能性があります。ただし、主幹の漏電ブレーカーには、漏電だけでなく電気の流れすぎやショートでも落ちるタイプがあります。どちらで落ちたかの見分け方は、下で紹介するブレーカーの戻し方の記事で説明しています。
卓上型なら食洗機の電源プラグを抜き、ビルトイン型なら食洗機の回路のブレーカーを「切」にしたうえで、ほかの回路を元に戻して使えるかを確認します。漏電ブレーカーを戻す具体的な手順は、ブレーカーの中立と正しい戻し方の記事で解説しています。食洗機を切り離すとほかの回路が普通に使える場合は、食洗機の側(ビルトイン型では、その回路の配線やコンセントも含みます)が疑わしいので、つなぎ直して試さずにご相談ください。食洗機を切り離しても漏電ブレーカーが落ちる場合は、別の回路で漏電している可能性があります。
どの回路・どの機器で漏電しているかは、絶縁抵抗計による測定で絞り込みます。流れと調べ方は漏電調査の記事をご覧ください。
自分でできる範囲と電気工事士の仕事
食洗機でブレーカーが落ちるとき、住まいの方ができるのは、同時に使う家電を分ける、テーブルタップや延長コードの使用をやめる、落ちたブレーカーの種類と状況をメモしておく、といったところまでです。賃貸住宅にお住まいの場合は、専用回路の工事や契約容量の変更の前に、まず大家さんや管理会社へご相談ください。費用の負担や連絡の順番は賃貸住宅の電気トラブルの記事で解説しています。
一方、次の作業は電気工事にあたり、電気工事士の資格を持つ人でなければ行えません。
▶ 食洗機専用の回路を分電盤から新しく引く
▶ 壁に埋め込まれたコンセントを、アース付きのものに取り替える
▶ 分電盤に漏電遮断器を取り付ける
パナソニックの卓上型のFAQでも、アース付きコンセントがない場合は電源工事が必要とされ、電気工事士によるD種接地工事を行うよう案内されています。電源回路に漏電遮断器がないときは取り付けること、ガス管・水道管などにアース線をつながないことも、あわせて注意事項として挙げられています。アースの役割はアース(接地)の記事で、資格が必要な作業の線引きは電気工事士法の線引きを条文で解説した記事で説明しています。
また、食洗機本体の故障(ヒーターや部品の不具合など)は、お買い上げの販売店やメーカーの修理窓口の領分です。電気工事店が担当するのは、どこで漏電しているかの特定と、コンセント・配線・ブレーカーなど電気設備側の修理や工事です。どちらが原因か分からないときは、まず電気設備側を調べて切り分けることができます。
福岡・佐賀で食洗機のブレーカー落ちにお困りなら
食洗機でブレーカーが落ちたら、まず分電盤でどのブレーカーが落ちたかを確かめる。アンペアブレーカーなら家全体の使いすぎ、安全ブレーカーなら同じ回路での併用、漏電ブレーカーなら漏電を疑う。焦げ臭い・水浸しなどの症状があるときは確認をやめ、ブレーカーを切ったままご連絡ください(分電盤のまわりが濡れているときはブレーカーに触れず、煙や炎が見えるとき、変色や強い焦げ臭さで発火のおそれを感じるときは119番へ)。これが安全な順番です。
漏電、ブレーカー、換気扇修理119番は、福岡県全域と佐賀県の主要都市で、電気工事士の有資格者が漏電調査、ブレーカーの修理、専用回路の増設などを行っています。年中無休24時間受付、最短即日で伺います。お見積りは無料、出張費も基本無料で、お見積り後の追加料金はいただきません。作業前後の写真もお渡ししています。漏電箇所やブレーカーが落ちる原因を特定する調査は、料金ページの「漏電調査」「ブレーカー原因調査」が目安です。料金の目安は料金ページをご覧のうえ、まずはお電話またはメールでご相談ください。
福岡・佐賀の電気トラブルは漏電、ブレーカー、換気扇修理119番へ
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