換気扇の交換に資格は必要?電気工事士法の線引きを条文で解説

換気扇の交換に資格は必要?電気工事士法の線引きを条文で解説

換気扇が古くなってきたとき、「本体を買って自分で付け替えられないだろうか」と考える方は少なくありません。結論から言うと、換気扇の交換は原則として電気工事士の資格を持つ者の作業です。ただし「どこからが資格の要る作業なのか」は、電気工事士法とその下の省令にきちんと書かれています。この記事では、福岡・佐賀で電気工事を行う漏電119番の電気工事士が、その線引きを条文にもとづいて解説します。

電気工事士法が定めているルール

根拠は電気工事士法です。同法第3条第2項では、次のように定められています。

「第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない」

一般のご家庭の電気設備は、この「一般用電気工作物等」にあたります。つまり原則として有資格者でなければ作業できず、▶ 例外として「経済産業省令で定める作業」だけが資格なしでも行えるという構造です。

この括弧書きが指している省令が、次にご説明する電気工事士法施行規則です。ここを読まないと、どこまでが自分でやってよい範囲なのかが分かりません。

省令が定める「軽微な作業」の考え方

電気工事士法施行規則第2条第2項が、法第3条第2項でいう保安上支障がないと認められる作業、いわゆる「軽微な作業」を定めています。

ここで押さえておきたいのが、この省令の書き方です。「これは資格なしでやってよい」と列挙しているのではなく、「次に掲げる作業以外の作業」という形で、資格が必要な作業のほうを列挙しているという点です。挙げられているもののうち、住宅の換気扇に関係するのは次のあたりです。

・電線相互を接続する作業

・電線を直接造営材その他の物件に取り付け、又はこれを取り外す作業

・電線管、線ぴ、ダクトその他これらに類する物に電線を収める作業

・配線器具を造営材その他の物件に取り付け、若しくはこれを取り外し、又はこれに電線を接続する作業(露出型点滅器又は露出型コンセントを取り換える作業を除く)

つまり、屋内の配線に手を入れる作業は、ほぼすべて有資格者の領域だということです。

換気扇の交換が資格の要る作業になる理由

住宅の換気扇の多くは、天井裏や壁の中から来ている屋内配線とつながっています。交換の際には、古い本体から配線を外し、新しい本体につなぎ直す作業が発生します。これは上に挙げた「電線相互を接続する作業」にあたるのが通常です。

本体を固定しているビスを外すところまでは道具があればできそうに見えますが、その先の結線が資格の要る作業になるため、結果として交換全体をご自身で完結させることはできません。

なお、機器のプラグをコンセントから抜いて差し直すだけの行為は、そもそも電気工事にはあたりません。ただし住宅の換気扇は、本体が天井や壁に固定され、配線が直接つながっている構造が一般的です。▶ 見た目で判断せず、カバーを外す前に電気工事店へご相談ください。

あわせて、コンセントを増設したり位置を変えたりする場合も有資格者の作業です。「本体は買ってあるので取り付けだけ」と思っても、既存の配線が使えず新設が必要になれば、そこから先は工事になります。

見落とされやすいアース線

もうひとつ、浴室やキッチンの換気扇で必ず確認したいのがアース(接地)です。水気の多い場所では、万一の漏電時に感電を防ぐ役割を持ちます。

交換の際にアース線のつなぎ直しが省略されたり、外したまま元に戻されていなかったりすると、見た目には普通に動いていても保護が働かない状態になります。動作確認だけでは気づけない部分なので、施工時に確実に処理されているかが重要です。換気扇の漏電については換気扇の漏電はなぜ起きる?浴室・キッチンの原因と対処法で詳しく解説しています。

無資格で行った場合のリスクと罰則

技術面のリスクとしては、次のようなものがあります。

接続の緩みによる発熱……端子の締め付けが不十分だと接触抵抗が上がって発熱します。天井裏という見えない場所で進行するため、気づいたときには焦げているというケースがあります。

絶縁不良による漏電……被覆の傷や芯線の露出があると、湿気の多い浴室やキッチンでは漏電につながります。

作業中の感電……ブレーカーを落としたつもりでも別回路が生きていることがあり、天井裏は体勢も悪く身を守りにくい環境です。

法律上の扱いも定められています。電気工事士法第14条では、第3条の規定に違反した者は三月以下の拘禁刑又は三万円以下の罰金に処するとされています。

本体の価格だけを見ると自分でやったほうが安く見えますが、やり直しや事故のコストを含めると、必ずしもそうとは言えません。

交換の前に「本当に交換が必要か」も確認を

動かない=寿命とは限りません。スイッチ側の不具合や、配線の接触不良で止まっていることもあります。

症状ごとの切り分けは換気扇が回らない・止まらない原因と対処法に、浴室換気扇の交換時期の目安は浴室換気扇・浴室乾燥機の寿命と交換のサインにまとめていますので、あわせてご確認ください。羽根やフィルターの清掃はご自身でできる範囲です。

福岡・佐賀で換気扇の交換をお考えなら漏電119番へ

漏電119番では、電気工事士の有資格者が換気扇の点検・修理・交換を行っています。「本体は用意したので取り付けだけ頼みたい」「古い機種で同じサイズの後継品が分からない」といったご相談も承ります。天井裏の配線やアースの処理まで含めて対応しますので、福岡・佐賀エリアの方はまずはメールでお気軽にご相談ください。

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