インターホン・ドアホンの漏電|ブレーカーの確認と交換を電気工事士が解説
インターホンやテレビドアホン(以下、ドアホン)が原因で、漏電ブレーカーが落ちることはあります。電源コード式・電源直結式の親機は、コンセントや壁の中の電線から家庭の100Vの電気を取って動く機器なので、ほかの家電や設備と同じように漏電の発生源になりえます。当社の施工事例にも、2026年9月時点で、インターホン・テレビドアホンの漏電を本体の交換で復旧した事例が4件あります。確かめる順番は、①分電盤で漏電している回路を絞り込む ②ドアホンの電源の種類(電源コード式・電源直結式・乾電池式)を見る ③交換が必要なら、電源直結式は電気工事士に依頼するです(保証期間内ならまずメーカーへ、賃貸住宅なら大家さん・管理会社へ)。この記事では、メーカーの公式情報と九州電気保安協会の案内をもとに、福岡・佐賀で漏電修理を行う電気工事士の立場から整理します。
親機から焦げたにおい・煙・異音がする、本体が異常に熱いといった場合は、原因を調べるより先に使用をやめてください。電源コード式ならプラグを抜き(濡れた手では触らない)、電源直結式なら分電盤のブレーカー(どの回路か分からなければ主幹ブレーカー)を「切」にして、電気工事店に相談するのが安全です。すでに煙が出続けている・炎が見えるときは、プラグを抜きに行かず、119番通報と避難を優先してください。
目次
インターホン・ドアホンは漏電の原因になる?
なります。有線式のドアホンは、室内のモニター親機と、玄関の外に付ける玄関子機を線でつないで使う機器です。このうち電源コード式・電源直結式の親機は、電源コードでコンセントにつなぐか、壁の中の電線に直接つないで、家庭の100Vの電気で動いています(乾電池式は除きます)。電気で動く機器である以上、エアコンや換気扇と同じように、機器や配線の絶縁が傷めば漏電の原因になることがあります。
当社の施工事例(2026年9月時点で4件)
当社の施工事例のうち、2026年9月時点で次の4件が、インターホン・テレビドアホンの漏電を本体の交換で復旧したケースです。
- 福岡市東区奈多|インターホンの漏電を本体交換で復旧(既存の機器を取り外して壁内の配線を確認し、モニター付きインターホン本体を交換)
- 福岡市城南区|TVドアホンの漏電を本体交換で復旧
- 福岡県大野城市筒井|TVインターホンの漏電を本体交換で復旧
- 佐賀県藤津郡太良町|TVドアホンの漏電を本体交換で復旧
4件とも、本体を新しいものに交換して復旧しています。ただし、漏電ブレーカーが落ちたからといって、原因がドアホンとは限りません。同じ回路のコンセントにつながった家電や、壁の中の配線が原因のこともあります。まずは次の手順で、どの回路で起きているかを絞り込みます。
玄関子機は雨でも大丈夫?
玄関子機は屋外に付ける機器です。アイホンは同社の取り替え案内の中で、「玄関子機は雨でも大丈夫ですか?」という質問に対し、「防雨構造になっているため雨がかかっても大丈夫です。(故意にホースなどで水をかけたりしないでください。)」と回答しています。外壁や玄関まわりを掃除するときは、玄関子機に直接水をかけないようにしてください。カバーが割れている、すき間から水が入った跡があるといった場合は、本来の防雨の状態が保たれていない可能性があるので、早めに点検や交換を検討してください。なお、雨の日だけ漏電ブレーカーが落ちる場合は、玄関灯・屋外コンセント・エアコンの室外機など、雨や湿気にさらされる屋外の電気設備も疑ってください(玄関灯・センサーライトが点かない原因でも解説しています)。晴れた日には次の手順で確かめても落ちないことがあるので、落ちた日の天気や時間帯を控えておくと、原因を絞り込む手がかりになります。
漏電ブレーカーが落ちたときの確かめ方
まず、落ちたのが漏電ブレーカーかどうかを確認します。九州電気保安協会は、漏電しているときは「漏電遮断器が切れ、横についている漏電表示ボタンが飛び出すのが特徴」と説明しています。ただし表示ボタンの無い機種もあるので、ボタンが見当たらなくても、主幹の漏電ブレーカーが落ちていれば次の手順で確かめてください。アンペアブレーカーや安全ブレーカーだけが落ちている場合は、使いすぎやショートなど漏電以外の原因が考えられます(見分け方はブレーカーの中立とは?トリップ状態の正しい戻し方で解説しています)。同協会は、まず電気機器の安全を確かめてから、次の手順で復旧するよう案内しています(一般財団法人 九州電気保安協会「漏電遮断器」をもとに当社で要約)。
- リミッター(電流制限器)が「入」になっていることを確認する
- 安全ブレーカー(配線用遮断器)をすべて「切」にする
- 漏電ブレーカー(漏電遮断器)を「入」にする
- 安全ブレーカーを1つずつ「入」にしていく
- 入れたときに漏電ブレーカーが再び落ちたら、その回路で漏電している
- その回路の安全ブレーカーを「切」にしてから、もう一度漏電ブレーカーを「入」にし、残りの回路を「入」に戻す
同協会は、「漏電していない回路の電気は使用できますが、漏電している回路は早めに電気工事店に点検を依頼して下さい。」としています。分電盤の見方や、ブレーカーが「入」にならないときの考え方はブレーカーが戻らない・リセットできない原因と対処法で詳しく解説しています。
ドアホンがつながる回路で落ちたときは
漏電している回路が分かったら、その回路にドアホンの親機がつながっているかを考えます。ここから先は、親機の電源の種類によって次の一手が変わります。
▶ 電源コード式の場合:その回路のコンセントにつながっている家電と一緒に、ドアホンのプラグも抜いてから、その回路の安全ブレーカーをもう一度だけ入れてみます。落ちなくなれば、抜いた機器のどれかが原因の可能性が高まります。ただ、この段階ではドアホンが原因とまでは言えないので、ドアホンを買い替える前に、原因の機器を確かめてから決めてください。それでも落ちるなら、壁の中の配線や、プラグでは抜けない照明器具・換気扇などの側を疑います。どちらの場合も、入り切りを何度も繰り返さないでください。漏電している場所に通電を繰り返すことになります。
▶ 電源直結式の場合:親機が壁の中の電線に直接つながっているため、ご自身で切り離すことはできません。その回路の安全ブレーカーを「切」にしたまま、電気工事店に相談してください。賃貸住宅で入居時から付いていたドアホンなら先に大家さん・管理会社へ、オートロックなどと連動したマンションのインターホンなら管理組合・管理会社へ連絡してください。
▶ 乾電池式の場合:家庭の100Vにつながっていないタイプなので、分電盤の漏電ブレーカーが落ちる原因としては考えにくい機器です。
なお、ドアホンがつながる回路を切ったままにすると、来客の応対や録画ができなくなります。熱感知器やガス警報器と連動させている場合は、その知らせも届かなくなるおそれがあるので、早めに点検を依頼してください。どこで漏電しているかは、絶縁抵抗計などの測定器で回路ごとに確かめます。測定の方法と依頼から修理までの流れは漏電調査は何をする?絶縁抵抗測定でわかることと依頼から修理までの流れにまとめています。漏電ブレーカーがどうしても上がらない、上げてもすぐ落ちるときはブレーカーが落ちる・上がらないときの修理のご案内もご覧ください。
交換は自分でできる?電源の種類で決まる
ドアホンを自分で取り替えられるかどうかは、親機の電源の取り方で決まります。電源直結式とは、親機の電源を壁の中の配線から取っていて、電源コードが見えないタイプのことです。見分け方と取り替えの可否を、メーカー2社の案内をもとにまとめると次のとおりです。
※スマートフォンでは、表を横にスクロールしてご覧ください。
| 電源の種類 | 見分け方 | 本体の取り替え |
|---|---|---|
| 電源コード式(電源プラグ式) | 親機から電源コードが出て、コンセントに差さっている | 新しい機器も電源コード式なら、ご自身で取り替えできる(下の「自分で取り替えないほうがよいケース」を除く) |
| 電源直結式 | 親機の電源コードが見えず、親機の乾電池を替えたこともない | 電気工事士の資格が必要 |
| 乾電池式 | 親機に電源コードがなく、親機の乾電池を替えたことがある(玄関子機の電池を替えただけの場合は、親機の電源で判断) | 近くにコンセントがあれば、テレビドアホンへの取り替えができる |
パナソニックは公式FAQで、既設のドアホンが電源直結式の場合と、新しく付けるドアホンが電源直結式の場合について、「お取替えは電気工事士の資格が必要となります。」と案内しています(パナソニック公式FAQ「テレビドアホン ドアホンを自分で設置・交換したい」)。アイホンも電源直結式について、「取り外し、取り付け時に感電の危険があります。また電気工事士の資格が必要です。」としています(アイホン「うちでも取り替えできるの?(インターホン・テレビドアホンの取り替えについて)」)。なお、電源コード式の親機でも、電源コードを外して壁の中の100Vの電源線に直結できる機種がありますが、パナソニックは、その場合も電気工事士の資格が必要としています(同社公式FAQ「テレビドアホン 電源コード式を電源直結で使いたい」)。
法令のうえでは、電気工事士法施行令第1条が、資格がなくてもできる「軽微な工事」の1つとして、「電鈴、インターホーン、火災感知器、豆電球その他これらに類する施設に使用する小型変圧器(二次電圧が三十六ボルト以下のものに限る。)の二次側の配線工事」を挙げています(第4号)。この規定が対象にしているのは、変圧器で電圧を下げたあと(二次側)の配線で、100Vの電源側の配線はこの号に含まれていません。電源直結式の取り替えに電気工事士の資格が必要という点は、この号ではなく、上のメーカー2社の案内にもとづいています。アイホンが感電の危険も挙げているとおり、電源直結式の親機や壁の中の100Vの電源線には触らず、電気工事士に依頼してください。どこからが資格の要る作業かの考え方は、換気扇の交換に資格は必要?電気工事士法の線引きを条文で解説で整理しています。
既存の配線を使って付け替えるときの注意
電源コード式を自分で付け替える場合も、親機と玄関子機をつなぐ既存の配線がそのまま使えるとは限りません。パナソニックは公式FAQ「テレビドアホン 現在の配線を使って取り付けることができるか」で、既存の配線を使うときの確認事項として、平行2線式のケーブルなら(線の太さなどの条件付きで)使える一方で、同軸ケーブルや3線などは使えないとしています。さらに「長年の使用でケーブルは経年劣化しますので、確認が必要です」として、経年劣化の主な症状に断線・腐食・被膜の硬化損傷・ひび割れなどを挙げ、配線については電器店や設置施工業者に相談するよう案内しています。付け替える前には、取扱説明書・施工説明書の手順どおり、ドアホンの電源を切ってから作業してください。取り替えたあとは、漏電ブレーカーが落ちないことも確かめてください。また落ちるときは、原因がドアホン以外にある可能性があります。
自分で取り替えないほうがよいケース
アイホンの取り替え案内では、次のような場合は量販店・電気工事店や専門の業者への相談を勧めています。
- 熱感知器やガス警報器と連動している:同社は「規格が合わないため、熱感知器などと連動できません。」としています。取り替えると連動していた機能が使えなくなるので、事前の確認が欠かせません。
- チャイムを使っている:配線の延長工事と、電源を取るためのコンセントが必要になるとしています。
- 玄関子機が壁に埋め込まれている・二世帯住宅用の特殊な玄関子機:壁への埋め込みを伴う工事や、特殊な玄関子機・配線が必要になることが想定されるとしています。
- マンション・アパートで、オートロックや電気錠、集合ドアホンと連動している:同社は「集合インターホンシステムは個人や量販店では取り替えできません。」とし、管理組合や管理業者への相談を案内しています。
また、乾電池式からテレビドアホンに替えたいのに近くにコンセントがない場合は、コンセントを新しく設ける工事が必要になり、これは電気工事士の作業です。賃貸住宅で、入居時から付いていたドアホンの不具合であれば、まず大家さんや管理会社に連絡してください。費用負担の考え方は賃貸住宅の電気トラブルは誰が修理する?費用負担と大家・管理会社への連絡手順で解説しています。
修理と交換、どちらで考える?
購入から間もない機器なら、まず保証書で保証期間を確認し、メーカーに相談してください。保証期間は製品ごとに異なり、保証が切れていても、メーカーが定める修理対応期間内であれば修理を受けられる場合があります(故障の内容によっては修理できないこともあります)。
一方、保証期間も修理対応期間も過ぎた機器で漏電が起きた場合は、交換を前提に考えるのが現実的です。買い替えの時期について、パナソニックは、一般住宅用のインターホンの取り替えは「10年」が目安とされている(インターホン工業会)と紹介しています(パナソニック「テレビドアホンの選び方・取り替えガイド」)。ただし、10年前後使った機器でも、機種によってはメーカーの修理対応期間内のことがあるので、修理と買い替えのどちらにするかはメーカーに相談してから決めてください。
あわせて、本体のラベルで品番を確認しておくと安心です。メーカーによっては、特定の時期に製造したテレビドアホンについて、部品の劣化で発煙に至る可能性があるとして、無償点検・交換を行っている例があります。品番を控えて、メーカーのお知らせや消費者庁の「リコール情報サイト」で確認してみてください。品番は、メーカーや電気工事店に相談するときにも役に立ちます。
症状別:どこから疑うかの早見表
ドアホンまわりの症状は、漏電ブレーカーが落ちているかどうかで、最初の確認先が変わります。
※スマートフォンでは、表を横にスクロールしてご覧ください。
| 症状 | 確認すること | 次の一手 |
|---|---|---|
| 漏電ブレーカーが落ち、ドアホンがつながる回路を入れると再び落ちる | 親機の電源の種類 | 電源コード式はプラグを抜いて確認/電源直結式は回路を切って電気工事店へ(賃貸・集合住宅は先に大家さん・管理会社へ) |
| 親機から焦げたにおい・煙・異音がする | すぐに使用をやめる | プラグを抜く、またはブレーカーを切って相談(煙が出続けている・炎が見えるときは119番) |
| 画面が映らない・呼出音が鳴らない(ブレーカーは落ちていない) | 電源・電池・音量などの設定 | 取扱説明書やメーカーの窓口で確認 |
| 玄関子機のカバーが割れている・水が入った跡がある | 防雨の状態が保たれているか | 水をかけずに点検・交換を相談 |
| マンションでオートロックと連動している | 集合インターホンシステムかどうか | 管理組合・管理会社へ相談 |
福岡・佐賀でインターホン・ドアホンの漏電が疑われるときは
漏電、ブレーカー、換気扇修理119番では、福岡県全域と佐賀県の主要都市で、インターホン・テレビドアホンまわりの漏電を含む電気トラブルに対応しています。電気工事士の有資格者が、分電盤の回路を切り分けて、ドアホン本体の問題なのか、配線やほかの機器の問題なのかを確かめたうえで、必要な工事をご提案します。年中無休24時間対応・最短即日でうかがい、見積りは無料、出張費も基本無料、お見積り後の追加料金はいただきません。作業の前後は写真でご報告します。
料金の目安は、漏電調査(箇所の特定)が8,000円〜(税込)です。ドアホン本体の交換は、機器の種類や配線・取り付けの状況によって変わるため、現地を確認してからお見積りします(料金の考え方は料金のご案内をご覧ください)。
「ブレーカーが落ちたのは、もしかしてドアホンのせい?」という段階でも構いません。落ちたのが漏電ブレーカーか、どの回路で落ちるか、ドアホンに電源コードが付いているかを教えていただければ、原因の見当をつけやすくなります。お電話またはメールでご相談ください。
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