漏電遮断器(漏電ブレーカー)の役割と動作原理|なぜ突然落ちるのか
分電盤の中で「ビルトインされた安全装置」として家庭を守っているのが漏電遮断器(漏電ブレーカー)です。普段は意識しませんが、漏電が起きた瞬間に電気を止めて、感電や火災から守る重要な役割を担っています。本記事では、福岡・佐賀で電気トラブルに対応する電気工事士の有資格者の視点から、漏電遮断器の役割と動作原理、そして「なぜ突然落ちるのか」をわかりやすく解説します。
漏電遮断器(漏電ブレーカー)の役割
漏電遮断器は、その名のとおり「漏電」を検知して回路を自動的に遮断する装置です。電気が本来の通り道(配線)から外れて漏れ出す「漏電」が起きると、感電事故や漏電火災につながります。漏電遮断器は、これを瞬時に止めることで被害を防ぎます。
分電盤には主に3種類のブレーカーがあります。電力会社との契約容量を超えると落ちる「アンペアブレーカー」、各部屋の回路ごとの「安全ブレーカー(配線用遮断器)」、そして漏電を検知する「漏電遮断器」です。漏電遮断器は漏電の検知・遮断を担う装置で(住宅用の主幹は過電流保護を兼ねるタイプも一般的)、回路ごとの使いすぎ(過負荷)で落ちる安全ブレーカーとは役割が異なります。
漏電遮断器の動作原理
漏電遮断器は、「行き」と「帰り」の電流を常に比較していると考えると理解しやすくなります。正常な状態では、電気が往復する電流の大きさは等しく、その差はゼロです。
ところが漏電が起きると、電気の一部が地面などへ逃げてしまい、行きと帰りの電流に差が生じます。この差を「零相変流器(ZCT)」という部品が磁気の変化として検知し、一定の大きさを超えた瞬間に回路を遮断する——これが動作の基本原理です。
定格感度電流30mA・0.1秒以内が基準
住宅で感電事故を防ぐための漏電遮断器は、内線規程で「定格感度電流30mA以下・動作時間0.1秒以内」の高感度高速形とされています。つまり、30mA(ミリアンペア)程度の漏れ電流を検知すると、0.1秒以内という一瞬で電気を止める仕組みです。なお、誤作動を避けるため15mA以下では作動しないよう(定格不動作電流)JIS規格で定められており、15mAを超え30mA以内で動作します。
なぜ突然落ちるのか|よくある原因
漏電遮断器が突然落ちるのは、どこかで漏電が起きているサインです。主な原因は次のとおりです。
- ▶ 配線・コンセントの絶縁劣化(築年数の古い住宅で起こりやすい)
- ▶ 家電内部の漏電(古い洗濯機・エアコン・電子レンジなど)
- ▶ 水濡れ・湿気(雨の日や水回りで漏電しやすくなる)
- ▶ 落雷の影響(雷サージで一時的に作動することがある)
一般的な絶縁不良の漏電では100mA以上の電流が漏れることも多く、その場合は確実に遮断器が働きます。漏電のサインを見逃さないために、漏電のサインを見逃すな|火災リスクと早期発見の7つのチェックリストもあわせてご確認ください。
落ちたときの切り分け方
漏電遮断器が落ちたら、どの回路が原因かを切り分けられます。
- 分電盤ですべての安全ブレーカー(子ブレーカー)をいったんOFFにする
- 漏電遮断器をONに戻す
- 安全ブレーカーを1つずつONに戻していく
- 戻した瞬間に再び漏電遮断器が落ちた回路が、漏電している回路です
原因の回路が特定できたら、その回路の家電のプラグを抜いて再度確認します。家電が原因ならその家電の問題、家電を外しても落ちるなら配線側の漏電が疑われます。ブレーカーが落ちる原因の全体像はブレーカーが頻繁に落ちる原因は?放置のリスクと対処法でも解説しています。
配線の漏電は電気工事士の有資格者へ
切り分けの結果、配線側の漏電が疑われる場合や、原因が特定できない場合は、専門業者への相談をおすすめします。屋内配線の点検・修理は、電気工事士法により電気工事士の資格を持つ者でなければ行えません。無理に自分で対処すると、感電や火災の危険があります。
また、テストボタンを押しても漏電遮断器が落ちない場合は、遮断器自体が故障している可能性があり、いざというときに作動しません。早めの点検が必要です。福岡・佐賀で漏電や分電盤のトラブルにお困りの際は、漏電修理のサービスページ(漏電修理)もご参照ください。漏電、ブレーカー、換気扇修理119番は、年中無休24時間・最短即日で電気工事士の有資格者が駆けつけ、見積り・出張費は無料です。